2000年5月

 by バリー・シンガー

男性は、太い上腕に魅力を感じます。 Tシャツの袖がつっ張っているのは、ウエイトトレーニングをしているシンボルでも有ります。一方女性は二の腕の後ろ側のたるみを気にします。 何れも問題となるのは上腕三頭筋です。 多くの人は上腕二頭筋に気を取られ、三頭筋を鍛えるのを疎かにしがちですが、それぞれの筋肉の上腕に占める割合を認識すべきです。 上腕二頭筋は文字通り2つの筋肉で構成されており、三頭筋は3つです。 つまり上腕の5分の3は三頭筋が占めるのです。 従って腕を鍛えたいなら、二頭筋より三頭筋により意識を集中すべきです。
あなたが男性なら、次に示す10の法則は腕を太くするのに役立つでしょう。 女性なら、腕の後側のたるみ解消に役立つでしょう。


1.
 上腕三頭筋を鍛える前に充分ウォームアップをしよう

いきなり三頭筋のトレーニングを開始するのは、往々にして肘にある腱を痛める結果となります。 最初は小さな痛みでも、やがてトレーニングに支障を来たす程大きな痛みへと進展します。  ですから最初は、軽いウエイトでゆっくりした動きで始めます。 私がトレーニングの最初のエクササイズとしてお勧め出来るのが、ケーブル・プッシュダウンです。 このエクササイズは、三頭筋に血液を送り、肘を暖めるには最適です。 通常ストレート・バーを好みますが、ウォームアップに関しては曲がったバーを使います。 理由はより肘に優しいからです。 ウォームアップとしては、15−20回を2セットで充分です。

2. 基本エクササイズ

私が基本と呼ぶ三頭筋のエクササイズは、ベンチに寝て行うE−Zバーを使ってのエクステンションとプレス・ダウンです。  ディップス、ナローグリップ・ベンチ、座って行うフレンチプレス等は、補助エクササイズとしてバリエーションを増やすのには良いでしょう。

3. 手首の位置がポイント

手首の位置が変ると、二頭筋のエクササイズでは、筋肉への刺激が逃げ、効果が半減する事が有りますが、三頭筋のエクササイズでは手首の位置が変ると筋肉を多角的に刺激でき、結果的により大きな発達が望めます。 最大限の三頭筋の発達を望むなら、手首の位置が異なるエクササイズをコンビでする事です。 例えばE-Zバーでエクステンションの後に、ケーブル・プレスダウン、そして最後にダンベル・キックバック。 他にはストレート・バーのプレスダウンの後ディップス、最後にワンアーム・ダンベル・フレンチプレス等です。

4. 勢い良く腕を伸ばし切らない事

充分なウォームアップ無く、腕を勢いよく伸ばし切るようなモーションをするのは、怪我を最も招くミスです。 プレスダウンでも勢い良く腕を伸ばすのは良いのですが、腕が完全に伸びきる少し手前で止めなくてはなりません。 実際腕を完全に伸ばし切った状態は、負荷が和らいでしまうので、あまり意味が無いのです。

5. プレスダウン系にこだわり過ぎるな

プレスダウンは、三頭筋の発達に有効な為、ついやり過ぎてしまう傾向に有ります。 しかしプレスダウンは、三頭筋の外側に有効なエクササイズで、このエクササイズばかりに頼っていては他の部分が疎かになってしまします。 まんべんなく三頭筋を鍛える為にも、フレンチプレス等の上腕を頭の横に位置したエクササイズを入れましょう。

6. できるだけ深く最大限の稼動範囲で

良くジムで見かけるのが、稼動範囲が小さい動きのエクササイズをしている人達です。 ハッキリ言って何の意味も有りません。 時間とエネルギーの無駄です。 これを何度繰り返し説明しても理解できない人が沢山います。 なぜならその様な人達は、少しでも重いウエイトを挙げようとしているからです。 その様な人達に限って、筋肉が全然付いていません。 もちろん付く筈も有りません。 重いウエイトを”挙げよう”としている様ではダメです。 ”挙げられる”ようにならなくては。 つまり筋肉が強く育ってくれば、自然と重いウエイトが”挙げられる”ようになるのです。 ”挙げよう”というふうに精神面が先行するのでなく、”挙げられる”ように肉体面が先行すべきです。 その筋肉を成長させる幾つかの条件の一つが、”最大限の稼動範囲でエクササイズをする”というものです。 これだけ言って、まだパーシャルな動きをするようなら、筋肉の発達を夢見るのは諦めたほうが良いでしょう。

7. ワンアーム・ダンベル・フレンチカールを仕上げに入れよう

長年沢山のチャンピオンクラスの選手のエクササイズを観察してきた上で言える事は、トレーニングの最後にこのエクササイズを入れると素晴らしい効果を三頭筋にもたらすというものです。 但し、正しく行う必用が有ります。 

8. ウエイトが下降する時はゆっくりコントロールして

これはどのエクササイズについても言える事です。 筋肉を発達させるのは勿論、怪我を起こさない為の重要なポイントです。 その分、ウエイト挙げる時は勢い良く挙げても構いません。

9. 世のまやかしに騙されるな

ケーブル・ロープやゴムバンド、回転式グリップバー等、気分転換として最後のエクササイズに加えるのは楽しいかも知れませんが、これらから真の発達を望むのは無理な事です。 たとえ一生懸命努力を注いでも、差ほど効果は期待出来ないでしょう。

10.セット間は三頭筋を伸ばしたり、強く収縮させたりする

これをする事により、筋肉の密度が高まるのです。 初めて私にジョーウィダ−がこの方法(ピーク・コントラクション・プリンシプル/最大限の筋収縮の法則)を教えてくれた時、それを二頭筋に応用したのですが、私は腕の皮膚が裂けて二頭筋が弾けるのかと思う程パンプアップが得られたのを思いだします。 具体的には10秒間かけて徐々に筋肉を収縮した状態で力を入れていきます。 そして最大限に力を入れた後、徐々に力を緩め始め、最後の10をカウントした時には再びリラックスした状態となります。 キレとメリハリの有るた筋肉を求めるなら絶対この方法を試すべきです。

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