盛り上がった僧帽筋を作る10の秘訣                       2000年6月
                                            資料提供:カーロン・コルカー博士
                                            翻訳編集:S&Fマガジン

1. 僧帽筋を鍛えよ!
ボディビルダーもスポーツ選手も、
この筋肉をあまり鍛えない傾向にあります。 恐らくそれは、胸や上腕のように目立った筋肉でないという理由と、機能的にもあまり意味が無いと考えるからでしょう。 しかし僧帽筋は、肩と首を安定させるのに大きく働きます。 肩を安定させるというのは、ベンチプレス時も、バーベルプレスで肩を鍛える時も、大きく僧帽筋が働く事を意味するのです。 

2. 引っ張れ!引っ張れ!
僧帽筋のバルクを付けるには、重いものを持ち挙げる事です。 良い例がパワーリフター等です。 彼等の僧帽筋は著しく発達しいています。 最も有効なエクササイズは、バーベルシュラッグです。 これをヘビーウエイトで行うのですが、決してウエイトをバウンスするように上下したり、振り回したりしないようにしましょう。  勿論エクササイズが出来ない程重いウエイトは使ってはいけません。

3. ビハインド・バーベル・シュラッグをする
機能的に見ても、僧帽筋は背中の筋肉の一部です。 僧帽筋は首の付け根から両肩に広がり、更には背中の真中を背骨に沿って走っています。 このように解剖学的見地から理解しても、僧房筋を最も収縮出来るエクササイズは、バーベルを体の後に握って行うバーベル・シュラッグなのです。
私が初めてビハインド・バーベル・シュラッグを行なわれているのを見たのは、8回ミスターオリンピアに優勝した、リーヘイニーのトレーニングを見た時でした。 リーヘイニーと言えば、大きく盛り上がった僧房筋を持つ事で良く知られています。 そのリーヘイニーが私にこう説明しました「僧帽筋は、体の後ろにあるのだから、バーも後ろにあるべきだ」と。 ですから、一度試してみる事です。 但しあまり重過ぎるウエイトを使わないように、さもなくば動きがぎこちなくなります。 既にバーベルを体の前に握って行うシュラッグに慣れているのなら、慣れるまでに時間がかかるでしょう。 ポイントは”辛抱強く”です。

4. 僧房筋を鍛えるのは背中と同じ日か、もしくは別の日
ミスターオリンピアのドリアン・イエーツは、僧房筋と肩を同じ日に鍛えるのを好みますが、結局のところ人それぞれなので、どれが一番自分に適しているかは、実際に色々と試してみて、自分に合ったベストを見つけるべきです。 一般に僧房筋は、背中を鍛える日にトレーニングをすると良いです。 もしくは全く別の日に僧房筋だけ鍛えるかです。 その根拠は先程も話したように、僧房筋が背中に位置し、肩を後ろに引っ張る役目をする事からです。 しかしたまには、僧房筋だけを鍛えるのも新しい刺激となり、更なる発達が望めます。

5. 僧帽筋を鍛え過ぎるな
先ほど僧帽筋を鍛えるべきと言っておきながら、筋の通らない事を言っているようですが、この理由は機能的理由ではなく、見た目の理由からです。 もしあなたの肩や背中が僧房筋と釣り合って発達しなかった場合、目立って発達した僧帽筋はあなたをなで肩に見せ、実際の肩幅より狭く見せるからです。 ですからこの様な場合は一旦僧房筋のトレーニングを控え、他の筋肉と釣り合いが取れるまで待ちましょう。

6. 真っ直ぐ上げ下げ、肩をロールしない
最近でも時折見かけるのが、シュラッグをする時、肩を上下するだけでなく、前に持ってきたり後ろに持ってきたりしながらする方法です。 これは非常に古いやり方で、効率良く僧房筋に効かすという意味では無駄があります。

7. 高回数を嫌がらず
カーフや腹筋と同様に、僧帽筋も密度の高い筋肉の為、高回数にも良く反応します。 ボディビルダーの中には低回数で6回程を好む者もいますが、大抵は10回もしくはそれ以上を繰り返します。
実のところ、頑固な僧帽筋には、時に50回程繰り返す事も私はします。 心配しなくても僧帽筋は胸や三頭筋とは異なりますから、高回数で筋肉が落ちる等という事は有りません。 

8. 最大の収縮を得たいなら、ダンベルを使おう
ダンベルを使えば容易に僧帽筋の収縮を行う事ができます。 バーベルは筋量を増すには最適ですが、最大収縮がしにくいという難点が有ります。 既に筋量があるのならば、ダンベルで密度を高め、形を整える事を勧めます。 行う上では、僧帽筋の最大収縮時、ほんの少し止める事です。
又、昔はアドバイスで「両肩が耳に付くまで持ち上げろ!」と言ったものです。 実際には無理な事ですが、イメージを高める上ではいい表現だと思います。

9. リストストラップに頼り過ぎるな
出来るだけ僧帽筋を大きく発達させる目的で、ストラップ等の握力を補助するもを使って重いウエイトを挙げようとします。 通常僧帽筋がくたばる前に、前腕が先にくたばってしまうから使うのですが、私の経験からはリストストラップを使うなら、バーベルシュラッグのみにすべきです。 得にタンベルシュラッグをする時は、リストストラップ無しで行いましょう。 理由はストラップに頼り、握力を使わなくなると、上背と腕の筋肉の密度が落ちるのを体験したからです。 握力を使う事は、あらゆる意味で相乗作用で良い影響を他の部分に与えるので、是非、私が言った事を試してみて下さい。 価値は有るでしょう。

10. ベントオーバー・バーベル・フロントレイズをやってみよう
先ほども話したように、僧帽筋は脊髄に沿って背中の真中まで伸びています。 ですから両肩の上の部分より、背中の真中を走っている部分が大きな部分なので、見落さず鍛えたいものです。 その部分を鍛える良いエクササイズが、ベントオーバー・バーベル・フロントレイズです。 
このやり方は、先ず平らなローマンチェアの上に胸を乗せる形で前かがみになります。 両足はしっかり踏ん張ります。 そして、その状態から軽いバーベルを、真っ直ぐに前方に挙げ、上体と同じ高さまで持っていきます。 その時背中の真中の筋肉が、収縮するのを感じるでしょう。 このエクササイズでは、決して重いウエイトを使わないことです。 軽いウエイトでも充分効果が出てきます。 是非、仕上げのエクササイズとしてお試しあれ。